西 国 三 十 三 箇 所 巡 礼


第二十七番 書写山 円教寺



坂道の上から二人の子供が木の杖を振り回して走りながら降りてきていた。
僕は突然40数年前の記憶が蘇ってきた、まだ小さな子供だった僕はちょうどこの坂を降りてきている子供と同じように杖を付いて遊んでいて喉の奥を深く突いてしまった。
突いた場所が場所だけにかなりの血が出ていた、近くにいた父は大変驚いて僕を抱きかかえて病院へ走って行った、幸いたいした怪我ではなくて
すぐに病院から帰る事ができたが、父は僕を叱らなかった。
おそらく状況から我子を失うかも?と云う最悪の想像をして病院へ走っていったのだろう。その恐怖から開放されて叱る事を忘れたのだろうと思う。
西国を廻っていると時々古い記憶が突然蘇る瞬間がある。


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