熊野古道 富田坂

 白浜町の「富田坂」から、日置川町の「仏坂」、すさみ町の「長井坂」に続く大辺路街道のうち、自然と文化的景観が残された参詣道として、峠越えの尾根道や石畳道が世界遺産に登録されています。06/8/27
和歌山県に入ってからは、 和歌山県街道マップ〜高野めぐり・熊野古道〜  が必見です。
熊野街道散歩は 且Rと渓谷社 歩く旅シリーズ 熊野古道を歩くISBN4-635-60033-5 並びに 旧陽書房  熊野古道ガイドブック 熊野への道ISBN4-906108-37-7 を参考に訪問しました。



和歌山県は熊野古道の保存に拓力されているようで、看板・案内板・アナウンス・観光案内の全てにおいて大変に丁寧な仕事をされています。
ここ 富田坂 においても写真のような立派な案内版が設置されていました。
草堂寺の正面には くまのみち を示す石碑が有りました。
その石碑は苔むしていましたが、刻まれた指は古道の在処を確かに指し示しています。
草堂寺は、白浜町にある臨斎宗東福寺派の禅寺で、江戸中期の円山応挙門下の画家、長沢廬雪ゆかりの寺です。

その絵は伝えられる性格そのままに、自由奔放、奇抜なもので同時代の曽我蕭白伊藤若冲とともに「奇想の画家」天明6-7年(1786-87)、南紀に滞在した折、同地に多くの障壁画を残している。現在、串本の無量寺、古座の成就寺、富田の草堂寺に計180面の障壁画が残る。無量寺境内には応挙芦雪館が開設されている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

草堂寺は石垣の美しい寺である。
緻密に組み上げられた石組みの美しさもさることながら、その基底部の曲線がなだらかで、不遜な例えに成るが臨月の妊婦のお腹を思わせる福々しく、めでたいような美しさを持っていました。
古道入り口の古い消火栓。
雨にぬれ美しい木々の緑と古い消火栓の黄色がいいコントラストを醸し出していました。
富田坂の入り口では、美しい朱色を持つ沢山の沢蟹が迎えてくれます。
暗くじめじめした空間に一服の柿右衛門の皿の様な美しい朱 が映えます。
往古からの旅人達により磨耗した石作りの階段。
その先に 暗い空間 がぽっかりと口をあけていました。
まるで黄泉の国への入り口にでも居るかのような静寂があたりを包んでいます。
ここを進んだ旅人達は何を思いこの坂を登ったのだろうか。
極楽浄土への約束か?再生への期待か?はたまた大事な人への願いか?
いまは ただ 風が吹く道だけがある・・・




(和歌山県観光交流課・(社)和歌山県観光連盟)へのリンク 詳しい 熊野古道の地図が掲載されています。
http://wiwi.co.jp/kanko/walk/index.html



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