日本の近代産業遺産(八幡製鉄溶鉱炉跡)

日本で最初に設置された本格的溶鉱炉跡。
小さな規模での溶鉱炉は佐賀(鍋島藩)などが江戸時代終末期に稼動していたのですが、八幡製鉄の溶鉱炉は殖産興業政策で本格的に日本国として稼動を始めた最初の溶鉱炉です。
創立は1901年で維新後の日本の近代産業の礎となった記念すべき溶鉱炉です。
子供の頃、(30年以上前、歳がばれるな)九州に電車で訪れると、この(炉)の周りは沸き立つようなエネルギーで溢れかえり北九州全体が鉄さび色をした街で、子供ながらに(すごい所)と思っていた。
今では、製鉄産業は斜陽気味でこの近辺も寂しい限りで、この最初の溶鉱炉も訪れる人も少なく、なんとなく寂しそうにその老体を冬の寒空に晒していました。
なつくさや 兵どもの 夢の跡 は有名な俳句ですが、溶鉱炉 漢どもの 汗の跡 てなところですかな。
老体を冬の西日に晒す(溶鉱炉)。

この炉は日進、日露、大東亜、戦争を経験しその後の世界史に残るような日本の高度経済成長を支えながら見つめてきたはずで、日本の近代産業遺産(その様な言葉は無いのかも知れないが)と言っても過言では無いでしょう。
良くぞ、この(炉)を残してくれたと思うし、この遺産を後世に伝えようと考えた北九州市民の心意気に感謝、感謝。
場所 北九州市八幡。スペースワールド駅前
ワンポイント 隣にスペースワールドあり。


TOP・・・・・・・・CONTENTS


inserted by FC2 system